【重力発電】再生可能エネルギーのデメリットを解決!電力安定化への可能性!
こんにちは、つかさの教室 教室長のつかさです。
太陽光や風力などの「再生可能エネルギー」は、環境にやさしく注目されています。しかし、「天候によって発電量が変わる」 という大きな課題があります。
そんな中、私が注目しているのが「重力発電」です。
中国ではすでにコンクリートブロックを活用した実証実験が進められており、再エネの“弱点”を補う新たな仕組みとして期待されています。
この記事では、重力発電の仕組みや実例、日本での導入可能性についてまとめていきます。
再生可能エネルギーのデメリットとは
再生可能エネルギーはクリーンで持続可能ですが、次のようなデメリットがあります。
- 太陽光:夜や曇りの日は発電できない
- 風力:風が弱いときは発電できない
- 水力:水量が少ない季節は発電量が下がる
この「不安定さ」が再生可能エネルギー導入のハードルをあげており、火力発電をメインとしているのが日本の現状です。
そこで、物理的に重力を使う「重力発電」 が注目されているのです。
重力発電とは?仕組みを簡単に解説
重力発電とは、「重さ(重力)」を利用して発電する仕組みです。
・風力発電や太陽光発電で余った電力を使って、重いコンクリートブロックをクレーンで上へ持ち上げておく。
・風が止まったり夜になったときに、ブロックをゆっくり下ろして発電機を回す という仕組みです。
つまり、電力を「高さ=位置エネルギー」として蓄える という考え方です。

水力発電と似ていますが、使うのは水ではなくコンクリート製の「重り」です。
中国で実際に行われている重力発電の例
中国では、風力発電の余剰電力を使って、巨大なクレーンで数十トンのコンクリートブロックを高く積み上げる発電システムが稼働しています。
①余剰電力を位置エネルギーとして蓄えておく

②位置エネルギー⇒(運動エネルギー⇒)電気エネルギーへと変換して利用

風が止まると、積み上げたブロックをゆっくり降ろしながら、モーターを逆回転させて発電。こうして、「風がない時間帯」や「夜間」にも安定した電力を供給できるのです。
この仕組みによって、バッテリーを使わずに電気をためることができるため、化学的劣化の心配が少なく、長期的に見て非常に効率の良いシステムだといわれています。

蓄電は長年の課題でした。大きな電池を作るのにも大量の薬品が必要になります。
電池を作る場合は薬品を大量に必要とするので、危険な施設ができあがってしまいます。
日本で重力発電を導入する際の課題
一方で、重力発電を日本で導入するにはいくつかの課題もあります。
① 日本は地震が多い
地震大国である日本では、高所に大量のブロックを積み上げる構造 は安全面で不安があります。
揺れによって崩落や機械の故障が起こるリスクを無視できません。
② 安定した広い土地が少ない(景観を損ねる)
重力発電は大型の設備が必要なため、平坦で安定した土地が求められます。
しかし日本は山が多く、開発できる平地が限られています。現状で平地となっている土地は家屋等に利用されていることが多くて、土地利用ができない。
③ コストと採算
初期費用は大きいですが、長期運用することによって安定した電力供給。ただし、地形条件や地域計画との整合性を取る必要があります。
日本での可能性:小型の重力発電を作る
ここからは私の考えです。興味のない人は次の章へ読み飛ばしてください。
地震が多く、平地も限られている日本では、「小型重力発電」 が有効ではないかと思います。
巨大な重力発電施設を一つ建設するのではなく、小規模の重力発電施設を複数作ることでリスクの分散にもなります。
小型重力発電のメリット
- 災害のリスクを分散できる
- 上空の景観や土地利用を妨げにくい
この方法であれば、安全性・省スペース・防災対策のすべてを包含できる可能性があります。
重力発電は「再エネの安定化装置」になるか?

再生可能エネルギーの最大の課題は「不安定さ」でしょう。
しかし、重力発電はそれを物理的なエネルギー変換で解決するという点で画期的です。
太陽光・風力・水力・地熱などの発電を支える「裏方の安定化装置」として、今後ますます注目が集まるでしょう。

日本でも、風力発電をするときにセットで建設される時代が来るかもしれません!
まとめ:重力発電で“止まらない電力”の未来へ
- 重力発電は、再生可能エネルギーの余剰電力を「高さ」として蓄える仕組み
- バッテリーに頼らず、長期的・高効率に電力を安定化できる
- 日本では地震・土地の課題があるが、「地下化」によって安全性と防災を両立できる可能性がある
日本の再エネ政策が進む中、こうした“第三の蓄電技術” が普及すれば、私たちの生活も、よりクリーンで安定した電力社会に一歩近づくと思いませんか。

